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Tokyo Artisan Intelligence 株式会社、独自開発のエッジAI用FPGAボードを開発〜 自社製コンピューティングボックスとの統合で、鉄道・工場へのAI実装を加速〜

Tokyo Artisan Intelligence株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役 中原啓貴(CEO,CTO)、代表取締役 岡安一将(COO)、以下:TAI)は、エッジAI用途に特化した小型・低消費電力のFPGA搭載ボードを独自開発したことを発表します。

このボードは、TAIが自社開発するAIコンピューティングボックス「SEASIDE」に搭載され、鉄道や工場など、設置環境に制約のある現場での高度なAI処理の安定動作を実現します。自社内でAI、ハードウェア、ソフトウェアを垂直統合開発し、現場実装に最適化されたエッジAIシステムの構築を実現します。

現場で「本当に使えるAI」を実現できるコンピューティング基板

エッジAIの社会実装が進む中で、鉄道や工場などのフィールドでは、安全性向上・業務効率化といったニーズが急速に高まっています。しかし、実装現場にはスペースの制約、電源容量の限界、通信環境の不安定さといった課題が立ちはだかっています。TAIはこうした現場の声を受け、自社でハードウェアからソフトウェアまでを一貫開発しています。今回、独自のFPGAボードを開発し、フィールド要件に応じた柔軟なAIシステム構築を可能にしました。

製品概要と特長:リアルタイム性と省電力性を両立

新開発された本ボードは、Efinix社 Titanium FPGA Ti375を搭載したAI処理向けプラットフォームです。リアルタイム処理、高速演算、低遅延・低消費電力、並列処理対応など、フィールド環境に求められる特性を備えています。

本ボードは、TAIが開発するコンピューティングボックス「SEASIDE」に搭載され、さまざまなカメラやセンサーと統合することで、現場に応じた柔軟かつ高信頼なAI実行環境を構築できます。画像認識や物体検出、高速データ解析といったAIタスクを、設置制限のある現場でも安定して運用可能です。

黒パターン

▲FPGA搭載ボード

開発エンジニアからのコメント

「エッジAIの実装現場では、単なる推論性能だけではなく、設置性・運用性・継続性すべてが求められます。今回採用したFPGAにより、低消費電力化を実現し、産業用途で必須となる確定的なリアルタイム処理を両立できました。
特に苦労したのは、限られたリソースで最大限のAI性能を引き出す回路設計です。独自の軽量化技術とハードウェア最適化により、エッジAIに求められる推論精度を保ちながら演算効率を大幅に向上させています。
ハードウェアとソフトウェアの垣根を越えた統合開発によって、現場で本当に使えるAIを実現しました。エッジAIの可能性は、これからもますます広がっていきます。」
─ K.W(AIチップ開発課 課長)

今後の展開

TAIは今後、本ボードを搭載したSEASIDEコンピューティングボックスを基盤としたエッジAIシステムを、鉄道、製造、物流など多様な現場に展開していきます。AIモデルは、物体検出、行動解析、異常検知などの用途に応じて順次拡張され、より多様な現場要件に応える形で社会実装を推進してまいります。

採用情報:半導体×AI×ものづくりで社会課題を解決する

TAIでは現在、AI実装に挑む開発チームの拡充を進めています。特に、画像認識・MLOps・エッジデバイス最適化などに関心をお持ちのAIエンジニアの方を歓迎します。

ハードとソフトの垣根を越え、実装に向き合うエンジニアチームの一員として、現場で動くAIを共に作りませんか。

▶︎採用情報https://tokyo-ai.tech/recruit/

プレスリリース全文:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000072103.html