高速・低電力なAI処理を実現するFPGAベースのAIプラットフォームのロードマップを発表
Tokyo Artisan Intelligence株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役:中原 啓貴、以下:TAI)は2024年12月17日にマレーシアで開催される「IEEE MCSoC 2024」に創業者の中原が登壇し、同社が取り組むエッジAI事業と開発中のFPGAをベースとしたAIプラットフォーム(※)のロードマップを発表します。
本イベントはマルチコア・アーキテクチャとその応用分野、特にAIに焦点を当てた国際会議です。
(※)書き換え可能な半導体チップ FPGA(Field Programmable Gate Array)を基盤とした人工知能(AI)処理を高速化・低電力化するハードとソフトを融合したシステム
イベント情報
本イベントは2005年に開催されて以降毎年アジア・環太平洋地域で開催されており、情報通信技術の基盤となる半導体技術に関係する研究者・技術者が一堂に会する国際会議です。
・開催日時:2024年12月17日(火)
・場所:マレーシア クアラルンプール
・イベントURL:https://mcsoc-forum.org/site/index.php/keynote-speakers/
発表内容:An FPGA-based Accelerator Platform for an Edge AI (邦題:エッジAI向けFPGAベースプラットフォームに関して)
FPGAをベースとしたAIプラットフォームは、AI処理を高速化・低電力化するFPGAを基盤としたハードウェアとソフトウェアを組み合わせたシステムです。
FPGAは、回路を書き換えられる半導体チップで、AI処理に必要な回路構成を柔軟に変更し最適化できます。これにより、CPUやGPUよりも高速・低電力でAI処理を実行できます。
このシステムは、AIに特化したハードウェア構成と、FPGA上でAIモデルを動作させるソフトウェアにより、高い処理能力と効率性を実現します。
TAIがこれまで獲得してきた量産案件から得られた知見を元に、顧客が要望するスペックを達成する制限下で電力・性能・価格・耐久性を達成するコンピューティングシステムの概要について述べます。また、FPGAをベースとすることの利点、特に、リアルタイム応答性を要求されるエッジAIにおける最適化手法について解説します。また、これまで採用されてきたカスタマーサクセスについて紹介します。
登壇者:Tokyo Artisan Intelligence株式会社 創業者 中原 啓貴 (東北大学 教授 兼任)
<プロフィール>
Tokyo Artisan Intelligence株式会社 創業者、東北大学 未踏スケールデータアナリティクスセンター 教授。専門は半導体設計技術、AI、コンピュータ・アーキテクチャ、組込みシステム。
学生時代は半導体のデジタル設計とコンピュータ・アーキテクチャについて研究し、学位取得後、Field Programmable Gate Array (FPGA) を用いた応用研究開発に着手。2012年のAIブーム以前から深層学習の研究開発に先駆的に取り組む。2019年の英国インペリアル・カレッジ・ロンドン校にて客員研究員として滞在。帰国後、Tokyo Artisan Intelligence株式会社を創業し、AIと半導体チップの研究開発及び社会実装を通じて大学教員の新しいキャリアビジョンの開拓に取り組む。2022年、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)「ナイスステップな研究者2022」選定。また、国際会議 FPT’2023 の実行委員長として抜擢される。
プレスリリース全文:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000072103.html